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M.Elert*; A.Butler*; J.Chen*; C.Dovlete*; A.Konoplev*; A.Golubenkov*; M.Sheppard*; 外川 織彦; T.Zeevaert*
Journal of Environmental Radioactivity, 42, p.255 - 270, 1999/00
被引用回数:8 パーセンタイル:23.84(Environmental Sciences)BIOMOVS計画におけるモデル複雑さに関するサブワーキンググループでは、複雑さの異なるモデルを核種の土壌への浸透という問題に適用した。この目的は、モデル予測の不確かさがモデルの複雑さによって如何に変わるかまたモデルの簡略化を如何に行うべきかを検討することである。牧草土壌の表面汚染に関するシナリオを定義し、Cs、Sr及びIという3核種を計算対象とした。様々なモデルに必要となるパラメータの詳細な記述を、それらの不確かさとともに与えた。7機関から13種類のモデルがこのシナリオに参加した。これらのモデルは、2ボックスモデルから数値解析モデルまで様々であった。本報告では、設定されたシナリオ、参加したモデル、比較結果と議論、及び導かれた結論を記述する。
P.J.Barry*; B.M.Watkins*; Y.Belot*; P.A.Davis*; O.Edlund*; D.Galeriu*; W.Raskob*; S.Russell*; 外川 織彦
Journal of Environmental Radioactivity, 42(2-3), p.191 - 207, 1999/00
被引用回数:19 パーセンタイル:45.59(Environmental Sciences)生態圏核種移行モデルの検証に関する国際共同研究BIOMOVSII計画におけるトリチウムに関するワーキンググループでは、HTOの大気への短期放出に対する生態圏移行のモデル予測を相互に比較した。参加者は決められた放出条件の下で、農畜産物におけるHTOとOBTの濃度を推定することを求められた。8種類のモデルがこのシナリオに参加した。昼間の放出については、ほとんどのモデル予測は1桁以内で一致し、相違の多くは単にパラメータ値の違いで説明される。しかし夜間の放出については、モデル予測には大きな相違が見られた。これは、夜間におけるHTOの取り込みとOBTへの変換率に関するモデル化の違いに起因しており、実験データと今後の研究が必要であることが明らかとなった。
H.Camus*; R.Little*; D.Acton*; A.Agueero*; D.Chambers*; L.Chamney*; J.L.Daroussin*; J.Droppo*; C.Ferry*; E.Gnanapragasam*; et al.
Journal of Environmental Radioactivity, 42, p.289 - 304, 1999/00
被引用回数:19 パーセンタイル:45.59(Environmental Sciences)生態圏核種移行モデルの検証に関する国際共同研究BIOMOVSIIにおいて、ウラン鉱滓処分場から放出される汚染物質の長期的影響評価に用いられる移行モデルの比較を目的としたワーキンググループが設置された。本ワーキンググループは、まず仮想的なシナリオを用いて、主要な移行過程に関する各モデルの妥当性について確認し(V1)、次いでより現実的なシナリオを用いて、各モデルによる解析結果の比較を行った(V2)。この二段階の方法を用いたことにより、V2シナリオでは、ほとんどの評価項目においてファクター3以内と良く一致した解析結果が得られた。
高橋 知之
プラズマ・核融合学会誌, 73(12), p.1361 - 1362, 1997/12
国際共同研究BIOMOVSII及びBIOMASSにおけるトリチウム移行シナリオについて概説した。
外川 織彦
保健物理, 29, p.55 - 64, 1994/00
国際協力研究BIOMOVS計画が、スウェーデン国立放射線防護研究所などの主催によって1986年から実施されている。この計画は、放射性核種あるいは安定微量物質の生態圏における移行と蓄積を予測するためのモデルの妥当性を検証することを目的としている。原研は当初よりこの計画に参加してきた。本報告では、BIOMOVS計画の概要に関して、1990年まで行われたPhase Iにおける検証シナリオとここで得られた成果を原研が参加したシナリオを中心に報告し、さらに1992年に開始されたPhase IIにおける研究テーマと今後の展望を紹介する。
外川 織彦
JAERI-M 91-214, 39 Pages, 1992/01
国際共同研究BIOMOVSで提案されたテストシナリオに参加することによって、淡水の生態系における水銀の移行・蓄積を推定する評価モデルの性能を検証した。水銀の河川への長期的な放出に伴う淡水魚中の水銀濃度を予測するために2種類のモデルを開発した。一つは平衡状態の系に適用される濃縮係数を使用した方法であり、他方は水中濃度の変化と魚における代謝を考慮したダイナミックモデルである。3つの異ったシナリオによるモデルの検証結果は環境における水銀が平衡状態に達しているかどうかに依存した。平衡状態のシナリオに関しては、第1のモデルは満足な予測をした。平衡状態に達していないシナリオに関しては、第1のモデルによる予測は十分でなかったが第2のモデルはより正確な予測をした。ここで使用された2つのモデルについて適用限界が示唆された。
本間 俊充; 外川 織彦; 高橋 知之
BIOMOVS: Proc. of Symp. on the Validity of Environmental Transfer Models, p.447 - 455, 1991/00
ソ連チェルノブイル事故に起因して、昭和61年に収穫されたわが国の小麦中のCsの濃度は、前年度に収穫された小麦に比べ約100倍に増加していた。より汚染のひどかった欧州のデータと比較しても比較的高い値を示している。これはチェルノブイル事故によりもたらされたCsが降下した時期(5月上旬)が小麦の出穂期と重なり穂部へ直接付着・吸収されたためと推定される。Aarkrogにより提案された時間依存の穀物へのCs取り込み係数を用いた環境動態モデルを適用して、モデル予測の検証を行なった。モデル予測値と実測値の違いの原因を明らかにし、モデルの限界について議論する。合わせて、汚染の少なかった米へのCsの移行についてもモデル予測の検証を行う。
外川 織彦; 本間 俊充
Proc. on the Validity of Environmental Transfer Models, p.323 - 332, 1991/00
湖の生態系における放射性核種の移行・蓄積を予測するダイナミックモデルを開発した。BIOMOVS研究で提案された湖の生態系におけるセシウムの動態に関するテストシナリオに参加することによってモデルの性能を評価した。モデルの構造は概ね適切であり、簡単なパラメータの変更によって予測値が改善されることが期待された。モデルに使用されているパラメータのうち、どのパラメータの不確かさが予測値の不確かさに影響しているかを明らかにするため、不確かさに及び感度解析を行なった。不確かさはモンテカルロ法を用いた統計的誤差伝播解析で推定された。感度解析は従来から使用されている回帰係数法と不確かさ減少の概念に基づいた不確かさ重要度を計算する新しい方法で行われた。感度解析の結果から予測値の不確かさに影響を及ぼすパラメータが同定された。
外川 織彦
保健物理, 24, p.166 - 169, 1989/00
国際共同研究BIOMOVSは生態圏における放射性核種あるいは微量物質の移行・蓄積を予測するモデルの正確さを検証するために、スウェーデン国立放射線防護研究所の主催により1985年から行われている。この研究は実測データによるモデル予測の検証及びモデル予測とそれに付随する不確かさの相互比較という2つの検証方法で進められ、各々に対して数種の検証シナリオが提案された。これらのシナリオに対してモデル予測による比較・検討が進められている。第7回BIOMOVSワークショップ及び調整グループ会議が、昭和63年11月に日本原子力研究所東海研究所で開催された。この会議には11ケ国21機関、1国際機関より35名が参加した。本稿では、BIOMOVS計画の概要、日本での会議における主な議論、今後の予定について紹介する。